ご挨拶
経営トップの皆様、経営企画・営業・マーケティング部門・経理・情報システム本部のご担当役員の皆様、また、金融・小売・卸売・医薬品・製造販売・商社・家電・情報・産業機器製造・販売、運輸ロジスティック・サービス産業担当の幹部の皆様、企業の皆様、日頃からお客様対応・営業活動ご苦労様です。あなたのお客様が、今また将来、何を望んでおられるかをどう的確に捉え、分析し、それに対してタイムリーに、最小のコストでどう応えるかがマーケティングマネジメントの生命線です。
日本の“スケールの小さいコストのかかる多重多層の営業・流通構造をどう変えていくのかというマーケティング戦略とマーケティング科学の欠如”が言われて久しい。構造が複雑であればあるほどITによる解決;CRM(CustomerRelationshipManagement)の最適化が必要不可欠ですが、これはCIOだけの問題ではなくCEOの問題なのです。この問題を棚上げにしてきた長い日々のマイナスの“つけ”が、コレステロールのように累積されてきたという自覚が今の経営者には必要なのです。
日本はモノ創りで世界をリードするイノベーションテクノロジーを育ててきました。戦後まもなく工場や物流センターやオフィスのコンピュータ化への積極投資と、エンジニア経営者たちの積極的なグローバル営業の努力で、高品質で安価な軽薄短小マーケットを始めとし、最近では自動車まで世界を追い上げてきたが、80年“JapanAsNo.1”と煽てられ、国内では土地投機に火をつけ、バブルとなり、91年に破裂、官民とも右肩上がりの無謀な過剰投機・投資等の結果、複合不況・不良債権消化の10年の間、人員も生産設備も投資は縮小され、営業は人員と経費を削られるだけでなく、経営者マインドが全く後ろ向きの時代が続き、世界から大きく離されました。
とくにマーケティングや顧客支援、SE開発サービスなど人的資源中心分野でのコストダウン案は、パッケージ化かアウトソーシングしか残らず、グローバルにビジネスを展開している企業は、外国の安い労働力に工場やセンターをアウトソーシングして成功しているが、国内ビジネス中心の企業は日本語・日本人しか使えず、国内へのアウトソーシングでは同じ品質でコストに差は出しにくい。国内ビジネス中心企業のただ一つのコストダウンの方法としては、下請けや外注へ安い値段で押し付けるしかなく、一方、下請けも含めて、能力のあるSEにはワークロードが集中し、これもモラルが下がり、15年前の夢のITプロのイメージは3Kのオペレーター的イメージに成り下がり、将に、ITビジネスは疲弊するしかなかったというのが、この2年前までの現状です。
今、顧客に向かって、自社の営業・マーケティング組織だけでなく、社外パートナー組織を含めてどうEndToEndにeシステム化し、社内のビジネスプロセスが出来ているかの点検が、営業の活動管理や事務の自動化を達成させるより、重要な顧客中心経営の優先課題でありましょう。ITの進化によってOneToOneマーケティングに始まり、SFA(SalesForceAutomation)、CRMからチャネルを含めたコラボラティブCRMの時代になり、コンピュータや自動車まで巻き込んだデザインToビルド時代の到来を可能にする、WebサービスやJavaの技術がサポートできるまでになり、真の意味でのサービスオリエンテッドアーキテクチャー(SOA)の時代に到達しつつあります。しかし問題は是をどう使いこなし、明日からどうするのか? 即ち、マーケティングマネジメントが出来ていないのです。日本のマーケティングの位置づけも質も量もあまりに低すぎます。
そこで、日本再生への期待を込めて顧客接点のナレッジベースであるCRMのあり方、BI(ビジネスインテリジェンス)との接点、日本的経営と世界をテーマに、オープニングは、中小企業庁経営支援部長の松井哲夫氏のご挨拶で始まり、世界的CRM業界のオピニオンリーダー、30万人のサブスクライバーを25カ国に持つCustomerThink.com(旧名CRMGURU.com)の創立者で、私の長年の友人であり、CRM協議会のパートナーでもあるBobThompson氏と日本のCRMユーザー代表としてCRM協議会・会長の大星公二氏<潟Wェムコ日本経営特別顧問、元劾TTドコモ会長>および、“お客様は神様だ”を追及する松下電器産業から“ボイスオブカスタマー”を実践されている星出千里女史を招き、BI界の世界トップのCOGNOS社より、コグノス渇c業統括本部マネージャー菅野豊氏、CRMサービスを展開し始めたMicrosoft社より、マイクロソフト竃{部長御代茂樹氏、エンプレックス椛纒\取締役社長沢登秀明氏を迎え、CRM協議会からCRM18年の門倉純一氏(CRM協議会専務理事)やIBM10年のSEの後小売業界のCRMのマネージャー25年のトップコンサルタント古林宏氏(CRM協議会グローバルリサーチ部会長)、CRM協議会阿部利直事務局長ら、論客による顧客中心主義経営のパネルを通して、フォーラム参加者からの質問・議論と、CRMやBIに顧客中心経営をフォーカスした『第57回GISフォーラム東京』を企画致しました。
米国からのビッグな講演者やパネラーとともに、ユーザーとしてCRM利用の現状と問題点、CRMによる経営革新、eマーケティングの最先端を一日フルに勉強してみませんか。
不景気脱却のための設備投資が1周目なら、今は2周目に入り、中長期を追い上げるためには、何といってもマーケティングから入り直し、そしてオペレーションの営業管理強化の3周目に向かうのです。営業は芸術だ!というのも事実ではあるが、芸術も科学に裏付けされている。
つまり“CRM”の顧客中心原理主義からみた総点検の実践が、われわれの主張です。
東京アメリカンクラブにて営業とITと経営に関心のある皆様をお待ちしています。
以上
信州大学経営大学院 客員教授/京都大学講師
CRM協議会理事長/オープン・グループ日本代表・会長
グローバル情報社会研究所株式会社代表取締役社長藤枝純教 |